ニュースリリース

大気中のCO2の吸収を可能にした「CO2を食べる自販機」
関西鉄道企業初・Osaka Metro御堂筋線梅田駅に
4月2日から設置

事業・活動

2024.04.02

 アサヒ飲料株式会社近畿圏本部(大阪市、執行役員本部長 清水博之)は、大阪市高速電気軌道株式会社(本社 大阪、社長 河井英明、以下 Osaka Metro)の御堂筋線梅田駅に「CO2を食べる自販機」を4月2日から関西エリアの鉄道企業で初めて設置します。

 本取り組みは、大気中のCO2の吸収を可能とした新たな自動販売機を設置し、吸収したCO2を肥料やコンクリートなどの工業原料に活用することで、脱炭素社会の実現に貢献する国内初の取り組みです。
 Osaka MetroはSDGsの理念に賛同し、企業理念に基づいた事業活動を通じて、社会の課題を解決していくことで、持続可能な社会の実現を目指しています。Osaka Metroが掲げる企業理念と本取り組みが合致したことにより、設置に至りました。

■参考:「CO2を食べる自販機」を活用したCO2資源循環について

 【CO2の吸収】
 自動販売機の庫内にCO2を吸収する特殊材を搭載した「CO2を食べる自販機」を2023年4月から展開しています。自動販売機は周辺の大気を吸いこみ、それを利用して商品を冷やしたり温めたりしていますが、本機は庫内に搭載した特殊材が大気中のCO2のみを吸収する仕組みです。CO2を吸収しても自動販売機の稼働に影響はなく、大気中のCO2を吸収する木と同じような役割を果たすため、脱炭素社会の実現に貢献します。
 1台当たりのCO2年間吸収量は稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を見込んでおり、スギ(林齢56-60年)に置き換えると約20本分の年間吸収量に相当します。
【吸収したCO2の活用】
 自動販売機から吸収したCO2は、本取り組みにご賛同いただける各自治体や企業と共創しながら、さまざまな工業原料として活用することを計画しています。吸収材を肥料に配合し土壌に散布することでCO2の土壌貯留を図るほか、コンクリートの原料に配合しCO2の固定化や海中での藻場造成などに活用することでブルーカーボン生態系※の再生を図ることなどを検討しています。

ブルーカーボンとは「海洋生態系に蓄積される炭素」のことであり、そうした作用を有する生態系

 アサヒグループでは、グループ理念“Asahi Group Philosophy”の行動指針の一つとして「事業を通じた持続可能な社会への貢献」を掲げています。サステナビリティの重点テーマの一つである「気候変動への対応」においては、CO2排出量削減の中長期目標「アサヒカーボンゼロ」を設定し、2040年までにCO2排出量をネットゼロとすることを目指しています。