ニュースリリース

大気中のCO2の吸収を可能にした「CO2を食べる自販機」
“東京スカイツリー®”に7月15日から関東初設置
集客力が高い商業施設でCO2吸収量や吸収スピードを検証

 アサヒ飲料株式会社(本社 東京、社長 米女太一)と東武タワースカイツリー株式会社(本社 東京、社長 新家章男)は“東京スカイツリー”の1階にある団体フロアの西ロビーに「CO2を食べる自販機」を7月15日から設置します。国内初設置となった“三井ショッピングパーク ららぽーと門真・三井アウトレットパーク大阪門真”に次いで国内2例目の設置となり、関東では初設置となります。

CO2を食べる自販機

東京スカイツリーの外観 ©TOKYO-SKYTREETOWN

 本自動販売機の設置は、6月から開始した自動販売機を活用したCO2の資源循環モデル構築に向けた実証実験の一環です。本実証実験を開始するにあたって、関東圏内で集客力が高く、国内外から多くの観光客が来場する“東京スカイツリー”への本自動販売機の設置を提案し、“東京スカイツリー”が掲げるSDGsの取り組みと一致したことにより設置に至りました。

 “東京スカイツリー”ではSDGsの理念に賛同し、企業理念に基づいた事業活動を通じて、社会の課題を解決していくことで、持続可能な社会の実現を目指しています。

参考:「CO2を食べる自販機」を活用したCO2資源循環について
【CO2の吸収】
 自動販売機の庫内にCO2を吸収する特殊材を搭載した「CO2を食べる自販機」を6月から展開しています。自動販売機は周辺の大気を吸いこみ、それを利用して商品を冷やしたり温めたりしていますが、本機は庫内に搭載した特殊材が大気中のCO2のみを吸収する仕組みです。CO2を吸収しても自動販売機の稼働に影響はなく、大気中のCO2を吸収する木と同じような役割を果たすため、脱炭素社会の実現に貢献します。
 1台当たりのCO2年間吸収量は稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を見込んでおり、スギ(林齢56-60年)に置き換えると約20本分の年間吸収量に相当します。
 実証実験では関東・関西エリアを中心に、CO2濃度が高いとされる屋内に加え屋外などさまざまな場所に約30台設置し、CO2吸収量や吸収スピードなどを比較・検証します

【吸収したCO2の活用】
 自動販売機から吸収したCO2は、本取り組みにご賛同いただける各自治体や企業と共創しながら、さまざまな工業原料として活用することを計画しています。吸収材を肥料に配合し土壌に散布することでCO2の土壌貯留を図るほか、コンクリートの原料に配合しCO2の固定化や海中での藻場造成などに活用することでブルーカーボン生態系の再生を図ることなどを検討しています。

 今回のCO2資源循環モデルの取り組みは、アサヒ飲料が将来世代にワクワクと笑顔をつなげていくための活動「100YEARS GIFT(100年ギフト)」の一環です。自動販売機を通して環境負荷低減に貢献する取り組みによって100年先のサステナブルな地球を目指していきます。

 アサヒグループでは、グループ理念“Asahi Group Philosophy”の行動指針の一つとして「事業を通じた持続可能な社会への貢献」を掲げています。サステナビリティの重点テーマの一つである「気候変動への対応」においては、CO2排出量削減の中長期目標「アサヒカーボンゼロ」を設定し、2050年までにCO2排出量をゼロとすることを目指しています。

ブルーカーボンとは「海洋生態系に蓄積される炭素」のことであり、そうした作用を有する生態系